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老後の生活費 では、老後の標準生活費、寿命、年金、退職金についてまとめ、一人暮らし及び夫婦世帯の標準世帯とマンション暮らしで安心した老後生活をおくる為の老後資金を見積りました。

1、老後の生活費

老後の生活費 一人暮らしと夫婦世帯

一人暮らしと夫婦二人暮らしで老後の生活費の平均は、毎月幾らかかっているのでしょうか。
老後の生活費の内訳はどうなっているのでしょうか。 総務省統計局の家計調査報告からまとめました。

60歳以上で無職一人暮らし世帯の老後の生活費


下の表は60歳以上で無職一人暮らし世帯の標準生活費テータを資料から抜粋したものです。
平成23〜最新の平成29年の統計結果を比較しています。

 60歳以上 無職一人暮らしの標準生活費の推移 平成23年〜平成29年

水色の平成29年の結果から見てゆきましょう。

非消費出は国税および地方税 等の金額です。月当り12、544円かかっており、前年度とほぼ同額です。

その下の消費支出は毎月の生活にかかる内容で、月当り142、198円と前年度より多少減りました。

食糧費は一人暮らしで35,418円で、前年よりも減りました。
住居費は14、538円ですが、前年よりも増加しました。
平成29年の60歳以上で無職一人暮らし世帯の標準生活費の総額は、毎月154,742円で前年よりも減りました。


次に消費税が5%だった平成23年と、8%になって久しい平成29年の結果を比較してみましょう。

上の表の黄色で示した部分は、平成29年と23年との差で、以前より増えた所は黒文字、減った所は赤文字です。
これをグラフにしたのが下の図で、0より右側は増え、左側は減ったということです。

平成29年の標準生活費は前年より減りましたが、平成23年よりも2、343円増加しました。


 平成29年と平成23年の生活費の内容と差

中でも大きいのは食費、次いで住居費、交通、通信費で、約7、400円も負担が増加しています。
食費は税金アップ分以上に増えており、行政の調整を期待します。

毎年の生活費の内容をグラフ化すればさらにその傾向が見えてきます。

 平成23年〜平成29年の生活費の内容別推移

消費税が8%になった平成26年以降、食糧費の負担が急増したのがわかります。平成29年は減りましたが、これからの動きが気になります。

食費の増加分をカバーするように年々減っているのが交際費です。
生活に欠かせない食費の増加分は、交際費や被服費を切り詰めてやりくりしているという、涙ぐましい努力が見て取れます。

平成28年4月から電力自由化がスタートしました。 光熱・水道費のレベルはそれ以前よりも多少下がっているように見えます。



夫65歳、妻60歳以上で無職夫婦世帯の老後の生活費


下の表は、夫65歳以上、妻60歳以上の無職夫婦世帯の標準生活費テータを抜粋したものです。
平成23〜最新の平成29年の結果を比較してあります。

平成23年〜平成29年の無職夫婦家庭の標準生活費

水色の平成29年の結果を見てみましょう。

国税および地方税らの非消費支出は月当り28、240円と、前年より約1、600円減りました。この傾向が続くことを期待しています。

生活のために使う消費支出は、毎月235、477円で前年よりも低くなっています。
住居費は13、656円ですが、これはローンがない場合と考えてください。

夫65歳、妻60歳以上の無職夫婦世帯の場合、標準生活費は一人暮らしの 約1.7倍で
毎月 263、717円かかっています。



次に平成23年と平成29年の結果を比較してみましょう。

上の表の黄色で示した部分は平成29年と23年との差で、以前より増えた所は黒文字、減った所は赤文字です。
これをグラフにしたのが下の図で、0より右側は増え、左側では減ったということです。

平成29年の標準生活費は前年よりも約4、000円減り、平成23年よりも約1、000円減りました。
良さそうに見えますが、皆さんの努力の結果がうかがえます。

 平成29年と平成23年の無職夫婦家庭の生活費の内容の差

食費の負担増が大きく、平成23年から約6,500円も増えました。次いで交通・通信費の増加でこれも約5、000円も増えています。

毎年の傾向は、以下のグラフではっきりします。

平成23年〜平成29年の無職夫婦の生活費の内容別推移

消費税が8%になった平成26年以降、食糧費の負担が増したのがわかります(傾きが大きくなった)。
このままではさらに増えそうな傾向をしめしています。

食費と交通・通信費の増加分をカバーするように年々減っているのが交際費です。さらに住居費を切り詰めてやっている事がうかがえます。食費、交通・通信費いがいは切り詰めてなんとかやっているというのが現状のようです。

夫婦世帯でも食費の増加が特に大きく、次いで交通・通信費用の増加が目立っており、政府および企業の対策を切に望みます。

夫65歳、妻60歳以上で無職夫婦世帯老後の生活費マンション暮らし


下の表は、平成29年のマンション暮らしの無職夫婦世帯の生活費を見積った結果です。
住宅のローン返済が無い場合です。

無職夫婦の標準生活費とマンション暮らしの標準生活費

夫65歳以上、妻60歳以上の無職夫婦で、標準とマンション暮らし世帯の生活費を比較してみましょう。

マンション暮らしでは標準よりも非消費支出が減っていますが、これは固定資産税 等の税金が少ないためです。

マンションでは管理費および修繕積立費が毎月引かれており、その分住居費が上がっています。 
修繕積立費は、初めのうちは少ないのが普通のようですが、マンションの定期修繕時に追加で費用を徴収されたり、定期的に上がる場合があるので注意が必要です。
お住まいの修繕積立計画をもう一度確認されることをお薦めします。

集合住宅では安全性、便利性の観点から冷暖房は電気だけの場合が多く電気代もかさみます。
オール電化マンションでは、さらにこれよりも上がります。

集合住宅ですから損害保険にも加入しているマンションもあるかと思いますが、その場合はさらに費用がかかります。

マンション暮らしの夫婦世帯ではさらに上がり、生活費が毎月287、760円と、約29万円かかっています。

参考資料